美味しいコーヒー
「ふぁ、ねむっ。」


「おい、此処で寝るなよ?」

暖かな日差しの差しこむ一室。私は端に設置されたソファに座り欠伸を一つ。そんな様子に冷ややかな目線と一言を投げて寄こしたのはこの部屋の主、不定愁訴外来室長、田口公平先輩。


「先輩ひどいっ!?」


「何が酷い、だ。全く。」


ぶつぶつ文句を言いながら部屋の奥に向かう田口先輩。むふふ、奥に行ったってことは…


「せーんぱい、私にもコーヒーお願いします!!」


「おま、此処は喫茶店じゃないんだぞ…」


「いいじゃないですかー。三徹の私を労ってくださいよー。」


なんだかんだ言いつつ、用意してくれるんだよなー。うん、田口先輩いい人!!


「は?お前三徹なの?馬鹿か?ああ、お前は昔っから馬鹿だったな。とりあえず、こんなとこでコーヒー飲んでないでさっさと帰れよ。」


「わお、ノンブレス!」


おっと、変な所に感心してしまった。まずいな、田口先輩の機嫌がちょっと悪くなっちゃったじゃないか…


「そ、それより先輩っ。このコーヒー何時飲んでもおいしいですよねー?サイフォンで淹れてるからですか?それとも豆に秘密が?」


「誰が教えてやるか。」


「えー。教えて下さいよぉ。私も自分で淹れれるようねなりたいです!」


「意外に器用だからな、お前。」


「ふふふっ、糸結びは特Aでしたから!!」


「まぁ、教えてやらないがな。」


「褒めて突き落す!!??」




美味しいコーヒーはいかが?



(教えて下さいよぉー。たーぐーちーせーんぱーい。)


(『俺が淹れてやるから、飲みに来るだけでいいだろ。なんてコイツ相手に言いたくないんだよな。』)








あとがき
やってしまいました、桜宮サーガシリーズ。行灯がすきだー!!電子猟犬もすきだー!!!みんなすきだー!!!!


最後まで書いて思いました。この頃書いてるやつって、大概どっちかが可愛そうですよね。ふーむ。きゃっきゃうふふしてるの書きたいなぁ。



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