こっくりさんをしてからどのぐらいの時が流れたのか、分からないまま沈んでいた意識を最初に浮上させたのは創耶だった。
身体を起こして周囲を見渡す。
学校という風情から洋館の中へと景色は変貌していた。
扉がいくつかあり、その反対側に自分達が入ってきたと思われる扉があった。
何が起こるか分からないし、恐怖もある。勿論これが自分が言い出した事が発端だと言うのは百も承知だ。
でもこうなるとは思っていなかった。
幸い皆同じフロアに居るようで、一先ず妹を起こす。
「深夜、起きて!」
元々寝起きはいい方であるせいか、深夜は直ぐに起きた。
直ぐに状況が飲み込めたのか、深夜はそのまま莉央を起こしに掛かったため、創耶は玲音を起こそうと声を掛けた。
「これで全員起きたよね」
その場にいる全員を起こし終えると深夜はそう言った。
「うん、黄泉も無事ー。と、今度は学校じゃなくて洋館か…」
玲音が姿を消しているらしい黄泉の存在の無事を口にするとそのまま沈黙が降りる。
「これから、どうする…?」
闇雲に動いた結果がどんどん悪化していっている様にしか感じない。
それは場の全員が感じている様だった。
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