「ここは狭間だ。」
黄泉は淡々とした口調で玲音に答える
「狭間?」
「あぁ、あの世とこの世の真ん中。分岐点。」
「…どうやって出るの?」
「出たことないから知らないな。」
その言葉にいままで黙っていた莉央が口を開く
「つまり…出れない?」
「それは嫌っ!!」
バンッと音をたてトイレから出てくる創耶を全員が振り替える
「あ。やっと出てきた。」
「そんなことより、出れないなんて嫌よっ!?」
呆れたような莉央の言葉を遮るように創耶は続ける
その様子に黄泉は溜め息をつきながら首を振る
「出れないとは言ってない。俺は出たことがないと言っただけだ。」
それを聞いて莉央が提案するかのように全員を見渡す
「なら、やっぱり一度全員で外に出てみるべきだな。」
その提案に皆、賛成するかのように頷く
「…君はどうするの?一緒に来る?」
玲音は黄泉を見上げながら尋ねる
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