短編 | ナノ

 悪戯

「ちょっ…あっ…」

今日は、マニゴルドの宮で一日を過ごした。
普通にご飯を食べ二人でそのあと…

「なんだよ??此処が弱いのか?」
「やぁっ…マニゴルドの…イジワル…」
「はん!そんな可愛い顔して言っても駄目だぜ?ホラよっ!」
「ぁぁっ!そんな…に突っ込んだら…だっめ…」
「ほら…なまえ…これでっ…どうだっ!」
「やっ!やぁぁ!!」

もう少しってとこで…

―バーンッ!!

「お、お前達!い、一体何をしてるんだっ!!い、如何わしい!!」
「ど、どうしたんだ?アルバフィカ!?」

アルバフィカが乱入!
その隙をあたしは見逃さない!

「チェックメイトー!!!」
「あーっ!テメーっ!インチキしたな!この野郎っ!」
「あたしは、女です。野郎ではありませんっ!」
「なにをー?お前はあーいえばこー言う!」
「はいはい、それよりアルバフィカが固まってる。真っ赤な顔して。」
「あー??」

アルバフィカを見るとそれはもう真っ赤な真っ赤な顔してる。

「作戦成功したっぽいね?」
「だな!」
「チェス…?」

アルバフィカが呟く

「チェスだぜー?何?アルバちゃん?如何わしいって?」
「いや…その…なまえの…な、艶かしい…声が…」
「あたしの声ー??」

赤くなって俯いてるアルバフィカを覗きこむ

「い、いや…。き、気のせいなら…いいのだ…」

「「プッ!ぷプッ!アハハハッ!」」

我慢できず笑うあたしとマニゴルド

「なっ!?」

びっくりして顔を上げるアルバフィカに…

「ワザとあんな声出してたのー!誰か引っ掛かるかなぁと思って!」
「悪戯大成功ッ!」

ネタをバラす
もちろんアルバフィカは怒って
素晴らしい数の毒薔薇を投げつけてきました(笑)

「お前ら殺すッ!」

と、美しい顔でおっしゃってました。


その後も何度か同じ悪戯をしたんだけど。
レグルスには刺激が強すぎたのかドアの前で鼻血だして倒れてた(最高に笑った)
アスミタは引っ掛からず(つまらない)
童虎は気づかず普通に入ってきた(これまたつまらない)

次こそはッと意気込んだら一番恐ろしい方がこられました。

「ふーん。なまえ。突っ込まれるのそんなに弱いんだ?マニゴルドに攻められるなんてまだまだだね。そうだ。俺が教えてあげよう。ほらおいで。」

シジフォスがすんごい笑顔で手を差し出してきたのです。

怖いっ!dangerです!!非常事態っ!非常事態ですっ!それなのに共犯者のマニゴルドは俺は知らないと言わんばかりにあたしをシジフォスに生け贄として差し出す気満々!

「う、裏切り者っ!」
「ほら、なまえ!今晩は寝かさないからね?」
「い、いやぁぁぁっ!!」





「ちょっ…シジフ…ォス!マジで無理っ!んっ…」
「他の男に艶かしい声だした罰だよ?」
「ご、ごめんっ…んんっ…」


謝っても許してくれず…ホントに朝までシジフォスに攻められ続けました。

えっ?チェスのゲームでかって??
それはご想像にお任せしますっ!