全部出来る俺はどうですか？ 28/30 『小春ちゃん、可愛いすぎる…』 「なんやお前、今更気付いたんか。」 『だって小春ちゃんの女子力半端ないんだもん』 「そりゃそうやでお前。小春はそこら辺の女子よりも女子やで」 『だよね。小春ちゃん好きだわー』 「は！？お前死なすど」 『え？でもユウ君の小春ちゃんじゃないでしょ？』 「俺んや！俺の！」 『良いじゃん。小春ちゃん。ちょうだいよ』 「ちょうだいっておま！小春を物みたいに…だいたい小春は乙女やからお前と付き合うたらその―……レズになるやんけ！」 『ユウ君。その前に小春ちゃんは男の子だからユウ君と付き合ったらホモになるよ』 「ホモ上等じゃボケ」 『嫌だ。小春ちゃんと付き合いたい』 「なんでそない小春なんじゃ」 『だってさ。普段乙女で可愛い小春ちゃんがさ、二人きりになってすっごい意地悪そうな顔で笑ったらキュンとしない？』 「はぁ？小春は小春やから可愛えんや！」 『だぁかぁらぁっ！小春ちゃんが男の子に戻った時にキュンと来ないか！って聞いてんの！』 「………来ん」 『嘘ー！ギャップ萌え半端ないじゃん！』 「なんやそれ。ペットボトルの蓋か？」 『そうそう、キャップ萌えってアホかっ！』 「おもんな…」 『うっぜ！』 「あー。それで？ギャップ萌えがなんだって？」 『うん。だからさ。例を挙げるとツンデレの財前が人気なのとかさ』 「ほぅ」 『子供だと思ってた金ちゃんがむちゃくちゃSだったりさ』 「変態やなドMやないかい」 『いや、金ちゃんの無邪気（計算）＋言葉攻め＝神。な訳ですよ』 「……ユウー。ホンマはどうされたいんー？」 『ちょ！やめ、金ちゃんやめっ！』 「なぁ。逃げんでもええやんー。好きなんやろー？こーゆー俺」 『ふぇ…金ちゃんの"俺"……』 「先輩、ホンマ変態っすわ。まぁ、そんな先輩も好きですけど…」 『ユウ君！ストップ！すとーっぷ！！』 「なんやユウ。意気地ないな」 『想像以上の出来事に体中の血が沸き上がった……』 「ホンマ変態やな」 『酷い…。』 「で？他にはもうないんかい」 『え？んー……たとえばー。立海の仁王君がヘタレだったりー』 「……おん」 『氷帝の跡部君が俺様じゃなくてすっごい紳士だったりー』 「おん」 『あ！柳生君が実は鬼畜だったら本当良い！！』 「ほぅ…」 『うあぁぁぁぁ！やんなくて良い！やんなくて良いよユウ君！』 「そうか？」 『うん』 「…そんなユウに朗報があるんやけど」 『ん？』 「無邪気ドSもツンデレもヘタレも紳士も鬼畜も出来る……」 （全部出来る俺はどうですか？） 『ユウく……っ』 「ま、答えは目に見えとるわな」 『……死に、さらせ……っ』 「なんとでも言え」 おわり |