黒執事 | ナノ

 黒猫バーニン!

それはある日突然。
とてもとても平和な昼下がり。
私はセバスチャンの寝姿という未知の遭遇を得た。


「なまえちゃん、何しているだか?」

あ。私の気配かそれともセバスチャンの寝顔という魅惑のフェロモンを感じ取ったのか、メイリンも私と同じく壁に隠れながら近づいて来た。

「メイリンさん、滅多に見られないセバスチャンさんの寝顔ですよ」
「ねねね、寝姿ですか…!?」
「ほらほら」
「うひゃっ可愛いらしいお姿で…!」

それはそうだ。私の先輩のメイリンさえ見た事がないセバスチャンの寝姿。外の中庭で木漏れ日を浴びながら透けるような肌に映える優しく揺れる木の葉が、何とも美しい。
大胆に横に身体を倒して、すやすやと夢うつつ中なセバスチャンはとても綺麗で。

「あ、なまえさん何をする気だか?」

私は気が付けばそんなセバスチャンに接近していたり。
うにゃあ、とうっとり夢の中なセバスチャンは、少し大勢を変えて動いたが私には関係ない。

そっと、そっと。




お尻を撫でた。

「にゃっ…!!」

反射的に飛び上がって黒い悪魔さんは、可愛いリアクションで一気に夢から現実へ舞い戻った。

「あ。なんかごめんなさい」
「…なまえさん。こんな所で何を」
「セバスチャンさんのふつくしい寝姿を傍聴していました」

一瞬睨まれたけれど、私はそれ以上に心が揺れていた。
いつも見ない万能執事さんの可愛い寝姿。
そして子猫のような撫で声。

おまけにお尻を撫でられた異常な達成感。

「セバスチャンさんって、あんなに可愛い声を出す時があるんですね」

去るセバスチャンへ私は独り言を投げたら、いつもは見ない高潮した頬を見せてくれた。




めんつゆ様から。
黒猫と聞いて少し親近感が。素敵な小説いつも感謝します!!

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