とある森の中

一人の少女が地面に仰向けで横たわり唸っている


「……う〜ん…………」



そこに一人の老人が現れた
が、その老人の服装はと言えば一般人に奇異の目で見られる事間違いなしの格好だった

白いだぼだぼのワンピースのような物を身に纏い、サンタさんも驚く程の長いアゴひげをたくわえていた



「ほっほ 森の中で寝るとは図太いのぅ…」




ん?何か今聞き捨てならない言葉が聞こえたような…



「しかも口を開けて寝るとはスゴイのぅ」



私口開けてたっ!?


ガバッ

それを聞いて私は勢いよく起き上がった




「ほっほ 元気が良いのぅ

で、お前さんは何でこんな所にいるんじゃ?」



………サンタさん?



「わしはサンタじゃないがの…確かにひげは長いが…」




「あ、そうなんだ…
すいません、おじいちゃん」



素直に謝るツバサ

ん?私口に出したっけか…
ま、まさかの超能力!?いや世に言う読心術なのかっ!?


わぁお、アンビリーバボー



「(全部声に出しておったのじゃがの…)まぁ落ち着きなされ」


「はっ!?私とした事が驚きで我を忘れてしまったっ!

あっ我を忘れてるといったら、ナウシカか?怒りで我を忘れてるっ静めなきゃっ!みたいな


ふふっ ナウシカも面白かったなぁ…でもあの蟲は少し気持ち悪かったなっ」




うんうんと頷き一人で話続けるツバサを老人は目を丸くして見つめていた



「あははっ久しぶりにナウシカでも見ますかねっ

でもやっぱりあの蟲は気持ち悪いなっ!でも面白そ〜」



ふむ…この子は自分の世界に入りやすいんじゃのう

わしの事なんかすっかり忘れておる
見てる分には面白いんじゃがのぅ…ほっほ



「ナウシカの次はもののけ姫でも見ますかねぇ…

あの山犬は欲しいなっ子供の方だけっ!!モロはちょっと黄ばんでるし声が怖いからねっ」




「(ふむ…また世界に入ったか…じゃが流石に話を聞かなきゃのぅ…)ほれお前さん!」




うふふのふ〜
あれ?何か誰かに呼ばれた気がするわねぇ…


周りを見渡すと老人が呆れたように私を見ていた



「あり?呼びましたか?」



「ようやく気付いたかの…」




「……何かご迷惑をおかけしたみたいで……」「ふむ、別にいいんじゃよ

じゃが少しばかり聞いてもいいかの?お主は何故こんな森の中で寝ておるんじゃ?」




……森の中だ!私、森の中で寝てたんだ……

いや、違うって!!私は図書室で本を読んでたら気持ち悪い影に呑み込まれたんだっ

そしたら此処にいたと……
――ヤバくね?




「ふむ…ヤバいのぅ」



おじいちゃんがアゴひげを撫でながら言う

うん、似合わねぇよじいちゃん!!歳なのにヤバいとかさっ

つか口に出してねぇーー!
ま、さっきもだし気にしなくていっか



「ごほんっ

で、此処どこですか?森の中って事は理解したんですけど……

あ、それと貴方のお名前も」




「ここはホグワーツ魔法魔術学校じゃよ

そしてわしの名前はアルバス・ダンブルドアじゃ」




――ホグワーツ魔法魔術学校…

――アルバス・ダンブルドア



「……ホグワーツゥゥウーーーーッ!!
嘘ーーーーーっっ!!!!!!!!
てか夢だ夢っっ!!!!!夢に決まってる!!!!」




「これ落ち着かんか

それにこれは夢ではないぞ」



その言葉と共に頬に痛みが走った

アルバス・ダンブルドアが私の頬をムニーと引っ張っているのだ


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