マルコってさ、キレイだよな発言の翌日
モビーディック号は、とある島に上陸しようとしていた


「島が見えたぞーー!!」


見張り台にいた男の声がモビーに響き渡る

それをエースは聞いていた


「なぁマルコ!島、島だって!美味い飯屋、あるかなー?」


「……てめェは、飯しか興味がねェのかよい」


呆れたようにマルコが答えた
それにエースはぷくぅ、と頬を膨らませた


「なんだよ、マルコ!オレのことバカにしてるだろ!」


「ま、そうなるか……ウチの末っ子は、お子様だからよい」


なんだよ、マルコのやつ、オレのことバカにして!
オレだって飯以外にも、興味あるっつーの!


「ふん、もうマルコなんか知らねー!」


そうマルコに叩きつけ、オレはマルコの元を後にした

そんなオレが向かったのは、ビスタのところだった

だってビスタはマルコと違って優しいし!なにより、部屋に行けばうめぇお菓子とお茶がある!

島に着くまでビスタの部屋で寛ごうと考えたオレは、ビスタの部屋に向かい歩幅を広げるのだった


「ビスタ、いるかー?」


ビスタの部屋の前についたオレは、そう問う
するとビスタの声が聞こえた


「エースか、開いているぞ」


やった、ビスタいる!
いなかったらどうしようかと思ってたんだよなー


笑みを浮かべながら、オレはビスタの部屋に入った


「ビスタ、聞いてくれよ!」


開口一番そう告げるとビスタは苦笑いをし、イスを勧めてくれたのでオレは素直に座る

これもいつものパターンなのだ
いつも愚痴かなんかがあると、オレはビスタに会いに来るのだ

それを分かっているビスタは苦笑いしながらもお茶とお菓子を準備し、話を聞いてくれるのだ


「マルコがさ、オレのことバカにしたんだ!ひどくねェ?」


「くくく、原因は?」


笑いながらビスタが聞く


「もう少しで島に着くだろ?だから美味い飯屋あるかな?って言っただけなんだぜ

それなのに、マルコめ!」


「まぁ、エースらしいと言えばエースらしいな」


話を聞いたビスタは笑う
食事が原因だなんて、本当にエースらしいとしか言いようがない


「なんだよビスタまで!
オレだって飯以外にも興味くらいあるっつーの」


「まぁまぁ、落ち着け
ほら、クッキーだ」


苦笑いを溢すビスタは、エースにクッキーを勧める


「お、美味そうだな!」


目を輝かせながらエースはクッキーをつまむ
やはり、エースには食い気なのだろう


「まぁ人それぞれだからな、あまり気にするな」


「うーん、オレも気にしすぎだったかもな……」


たしかにあれくらいで怒鳴るのは、アレだよな……
でも、あれは絶対バカにしてたしなー


「エース、そろそろ島に着くらしいぞ」


甲板の方が騒がしくなり、ビスタはそう告げた


「次の島は豚肉で有名な島らしいからな
エースには良い島だろう」


「ホントか!?肉が有名なら、ぜってェ美味い飯屋があるよな?

こうしちゃいられねェ!ビスタ、クッキーとお茶ありがとな」


エースはお茶をイッキ飲みし、バタバタと去っていった
部屋に取り残されたビスタは、単純なヤツだな、と笑みを浮かべるのだった




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