今はゆっくり休みなさい、そう言われたユウナはベッドの上に丸く蹲っていた
頭の中でぐるぐると色々なことが駆け巡る
(……家族だなんて、初めて言われた)
そう、私に家族は居なかった
物心がついた時には施設にいたし、一度も家族が私に会いに来るということは、なかった
小さいときは悲しくて悲しくて、本当に辛かった
「……かぞく、」
初めての体験に、私の心はざわついていた
家族が欲しい、そう何度も神に祈った
私には、祈るということしか出来なかったから……
こんな事態を素直に受け入れていいのだろうか……?
幼くなった身体を丸め、私は思考の渦に耽るのだった