森に置き去りにされた少女、ミライはとりあえず人がいそうな方向に向かい走っていた
(気配なんか分かるかっつの!円だってまだ半径5mが限界なのに……!)
心中で暴言を吐きながらミライは走る走る
基礎体力だけは鍛えまくったし、こちらの世界はあちらよりも戦闘向きの身体になるらしく、何時間も走っているのに疲れは見えない
(あー発も覚えようかなぁ、便利だし…でも能力ったって、どんなのが良いんだろ)
とにかく便利なのがいい!と胸に刻むが、今は天空闘技場を目指すコトにした
それから数時間後、ようやくミライは森から抜けるコトが出来た
「やっと街についた…」
目の前に広がる街並みとざわざわとうるさい人波にミライは眉を寄せた
(なんか騒がしい……神経が鋭くなったからかな?)
むっとしながらもミライは近くを歩いていた人物に話しかけた
「あの、天空闘技場が何処にあるか知ってますか?」
「ん、ああ。この道を真っ直ぐ行って、煙草屋を右に曲がってしばらく歩けば着くさ」
煙草をスパスパ吸いながら話す、わりとイケメンな男性の答えを脳内に記憶する
「ありがとうございます」
「あぁ、」
ミライはさっそく天空闘技場を目指し、歩き出した
(てかヒソカにも優しいとこあるんだ…意外に天空闘技場から近いし)
そんなこんなしている内に、目の前に巨大な建物が建っていた
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