「…久々にシャバの肉がつかめる……」


コンクリの壁を純粋な指の力だけで掴み取った男

レオリオは気づいたらしい


「ありゃあ解体屋ジョネス

ザバン市犯罪史上、最悪の大量殺人犯だ」


冷や汗を流すレオリオをキルアはただ見るだけ

止めろ、というレオリオを振り切りキルアはリングにあがる


「勝負の方法は?」


「勝負?勘違いするな」


ニヤリと悪どい笑みを浮かべるジョネスにキルアは笑う


勝負方法はデスマッチに決まり、キルアが動いた


ジョネスの向こう側にキルアが動いた瞬間、キルアの手には生々しく動く心臓が握られていた


びくんびくん、とキルアの手の上で脈打つ心臓をジョネスは驚愕の瞳で見つめることしかできなかった


「……か、返」

自分の心臓を見つめそう言うジョネスを見たキルアは、グチュッと心臓を握りつぶしてしまった

ジョネスは倒れ、この場にいる誰もが息を呑んだ


「4勝1敗、と
オレ戦えたからもういーや」


人を殺したのに普通にそう言うキルアに、ハゲが告げる


「……ここを通り過ぎると小さな部屋がある

そこで負け分のチップ50時間を過ごしていただこう」


説明するハゲの言葉に、主人公ゴンが喜ぶ


が、レオリオとクラピカは冷や汗を流していた


「あいつ……一体何者なんだ」


「あ、そっか2人は知らなかったんだね」


ゴンが2人に告げる


「暗殺一家のエリート!?」


キルアの秘密を知った2人の驚愕の声が、響き渡るのだった






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