気付いたら、目の前に超絶美形な男性がいた
私が見惚れている間も、男性はニコニコと楽しそうに笑っている


「…………」


私は声が出なかった
それはなぜか、私は目の前の男性に見覚えがあったからだ


「えっと、ヒソカ……?うわやっべ、私とうとう夢にまでヒソカが出るようになったんだ

そこまで私、染まってないはずなんだけど…決してヲタクなんかじゃないはずなんだけど……!」


ヒソカらしい男性から目を逸らし、独り言を呟く

そんな私を美形な男性は見ていたが、飽きたのか口を開いた


「ねぇキミ、どうやってここに入ったんだい?」


「ここ?」


話しかけられた事に驚きながら、夢は楽しまなきゃとキョロキョロと辺りを見渡すとそこは、


「ここ、一応ボクの部屋なんだけど」


「まじっすかぁぁああー!?」


確かに生活感が溢れるとまではいかないが、人が生活していると分かる部屋だ


「わお、夢でヒソカの部屋に!てかヒソカに部屋があったとは驚きだなぁ

あ、でも部屋がなきゃ生活出来ないもんね、当たり前か」


うんうんと1人で納得していると、ヒソカが話しかけてくる
「……キミ、突然ここに現れたんだよ
だから夢じゃないから」


少しは冷静になりなよ、と諭される


「夢じゃないの……?」


「そう……キミもそろそろ黙らなきゃ、殺っちゃうよ?

ボク、気は短い方だから」


ヒソカはトランプ片手にそう呟くと、殺気を出した

私はただ、殺気というものを初めて体験した


(や、やばい……足、ガクガクしてる……!

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い)


真っ青になり身体の震えが止まらないミライを見たヒソカは、殺気を引っ込めた


「おやおや、ごめんよ
そんなに震えるなんて思わなかったんだ」


「…………、」


言葉も、出なかった
美形なヒソカだが、殺気をくらった後では見惚れる事も出来ない

「キミ、何者だい?どうしてボクの名前を知っていたのかな?」


「ッ!」


嘘は許さない、そんな瞳で言われたミライは息を呑んだ


「わ、私は……こことは違う世界から来た、一般人です」


「ボクの名前を知っていたのはどうしてだい?」


「、この世界はマンガとして私の世界に存在していたんです

ヒソカさんはそのマンガの、登場人物でした」

冷や汗だらだらながらも言い切った自分を褒めたい!

ミライは恐怖に怯えながらもヒソカを見上げ告げた


「……私、死にたくないです」


「くくく、そうかい
なら、念は知ってるはずだ」


死ぬなよ、


ヒソカはそう告げると同時に、私に念を送った


結果、私は念を開花させた
トリップでの最強補正とかないかなぁとか思ったが、ないらしい

地味に悲しかったが、私はこの世界で生きていかなければならない運命にあるらしい





prev next


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -