雪のようなキミは、(花田)




マフラーを鼻先まで持ち上げ、オレはかじかむ指先を擦る

カレンダーは既に1月を指しており、本格的な冬の訪れを感じる

目の前をちらちらと降る雪に、何だか切なくなる
天高くから降ってくる美しい白い雪は、地につくとスゥ、と儚く消える

(……何もかも真っ白で、なんだか切ねぇ)

寒さも忘れ、オレは空を見上げ続ける

「あぁ、アイツに似てるんだ」

ふと、そう思った

真っ白で、綺麗で、そしてオレの前を行くキミに

手を伸ばしても、走っても追いつけないキミに

いつかオレのことなんか忘れて、どっかに行きそうで怖いのに

キミはただ純粋に、真っ直ぐだからオレは―――


“いつか”でいいから、キミの隣に並びたいと思うのも、叶わぬ願いなのか……






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bkm


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