「あ、カイト!」


樹海の中で料理を作っていたハルカは前方からカイトが歩いて来るのを見て呼びかけた



「ただいまハルカ
で、ジンさんは?」



「食料調達に行ったっきりまだ帰って来ないよー
で、カイトは?」



「ほらよ」



差し出された手には魚がぶら下がり、よく分からない果物があった


「さすがカイトっ!これでご飯が食べれるー」



受け取った魚を料理し完成したがジンが帰って来ないので2人で食べる事にした



「にしてもジンさんは何処に行ったんだ?

朝飯も食べないで……」



「さぁ?ジンはよく分かんないからねー

てか今日から修行ってジンが言ったくせに、本人は?」



ブーブー文句を言うハルカ

昨日までの心配が嘘のようだ。きっと夢の中で母に会った事で変わったのだろう



「さぁな、どうせ何か面白い動物でも見つけたんじゃねぇか?」



有り得る……1日過ごしただけだけど、ジンは単純だったからね!しかも童顔!あんな強いのに童顔だよ、童顔!マジで笑えるっ



「ねぇカイト、暇……

だからちょっと自分で修行してくるねっ!」


そう言うと私は直ぐ様樹海の中に入っていった



「なっ、おいっ!?」



後ろからカイトの声が聞こえたけど無視、無視!

あ、朝発見したんだけど、何か身体が丈夫になってたんだよねー
てか身体が軽い?地球とここじゃ重力とか違うのかな?


とか思いながら木にジャンプすると、例えるならNARUTO?

忍者みたいに動けました…

――うっし!何とか生き抜けそうだっ!

身体能力はまぁまぁだから追々やるとして、やっぱり念か……

瞑想すればいいのか、確かそんな感じだよね?


ハルカは木の根本に座り、その木に寄りかかり目を閉じた


心を無に……世界と一体になるように


持ち前の集中力を発揮したハルカの周りは、何か雰囲気が違っていた


凜としているようで、近寄りがたい雰囲気だ

時間が経つにつれハルカの気配が分からなくなっていた



――すごい、木が呼吸してる。水を地下から吸い上げて生きてる
風が吹く、木が揺れる、水が流れる

蟻がミミズが昆虫が蠢いている
小さな動物から大きな動物まで精一杯生きてる

………感じる、世界を、呼吸を出来るだけそれらと一体になるように……
ふ、とハルカの存在がかき消えた

いや彼女は存在している、だが限りなく自然と一体になっているのだ


彼女の周りに動物たちが集まってくる



「――“絶”かな?動物達が警戒しないくらいに気配を消してるからね……」


……絶の前にオーラを出さなきゃいけなくない?
“纏”しなきゃ……



バサバサッ キィキィ

彼女がオーラを出した瞬間、周りにいた鳥や動物たちが慌てて逃げ出した



「っオーラ!でも何か出すぎじゃない、かなぁ……」



アハハと苦笑いしながら身体を見るが有り得ない量のオーラが垂れ流しになっている


アハハ、オーラって出しきったら死ぬんじゃないっけ?だって生命エネルギーだもん


慌ててハルカはオーラを身体に留め、“纏”をした


数分間ハルカはリラックスしオーラを身体に流していた



「ふふふ、“纏”も出来たっ!
なんか良い感じ」



絶に続き纏も出来たハルカははしゃいでいる


……1人ではしゃぐって、虚しいのね
あーあと何だっけ……?
“練”もあったよね?あ、“発”もあったなー


で、この4つが念の四大行…
でも確か原作だと纏→絶→練→発の順番だったよね?

私順番違うんだけど……
ま、覚えれたからいっか



「お次は“練”っと!」



“練”は普通時よりも大きいオーラを発するんだよね?


――まずは纏。そこからオーラの量を増やす!

発は必殺技だし、私にはまだ早い……
それに“未来”についても考えないと


本当にどうしようか……
幻影旅団とクラピカの因縁

それにゾルディック家のキルアへの対応もヤだし!我が子は可愛がって育てるべきなのにさ

愛を注がなきゃ親にはなつかないんだから!



「うおっと、話が逸れた!今は修行中だーっ」



遠い先の未来よりも今を生き抜く事を考えよう


そう思ったハルカは再び瞑想をし、納得した頃ジンとカイトの元へ向かった



「ただいま!」


気配を探ったら2人は体術の修行中だったがこちらに気付いたカイトが勢い良く話し出した

心配させた、と落ち込むが笑って誤魔化しただって力が必要だから、未来のために


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