「へんげのじゅつ」


ぼふん、という効果音とともに目線が高くなるのを感じた
巻物に書いてあった通りに印を組み、術を発動させる

成功したことに満足した私は、部屋にあった鏡の前へ歩いていく

そこには、金髪碧眼の少女がいた
今の私が金髪碧眼なのはすでに確認済みなので驚きはしない
が、変化するならば見知らぬ人物になりたい


頭で考え、また私は印を組む

効果音ののち、鏡に映っていたのは黒髪の男
それに満足した私は、その姿のまま巻物を読むことに決めた

幼い身体よりも効率が良いし、なによりもバランスが取りやすい
子供は頭が重いから、バランスが取り辛かったのだ

それを解消することができ、私はご機嫌のまま巻物に集中する

いくつかの術も試し成功するのを確認し、私は満足した
初日でここまで出来たのだから、良いわ

明日からは影分身やらで過ごせばいいのだから、安心だわ
その間に私は、この里の中を探検する

行動の予定をたてた私は、幼い身体のせいなのか睡魔に襲われた


それに抗うことなく、私は変化を解き、ベッドに身体を沈めるのだった






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