世界は私を
拒絶した


世界は、生きることを諦めた私には優しくなかった


(…私はただ愛して欲しかっただけなのに……!)


『っこの化け物!』


『穢らわしい娘』


『いやだわ、こんな化け物が近くにいるなんて』


『死ねばいいのに』


『食い物もないはずなのに、どうして死なないんだ』


『――やっぱり化け物は化け物なんだ』


『化け物は要らない』


『殺せ!』


『殺せ!』


『殺せっ!!』


たくさんの声が、頭の中を駆け巡る

私を拒絶する言葉が溢れ出て、頭痛が止まらない

ポロポロと涙が頬を伝う

が、溢れ出る涙を拭いてくれる人はもう誰もいない


「お母さん、お父さん、お兄ちゃんっ

私、死にたい……!」


宙に手を伸ばし心の底から死にたいと叫ぶ

だがこの願いが叶う事は、ない


「どうしてっ!?どうして、私なの!?私はただ、普通に生きたかっただけなのに……!」


この身体はもう、人間じゃない

……ただの化け物だ

いくら身体を傷つけようとも、すぐに再生するこの身体

幼いまま成長の止まった身体

毒の血液が流れるこの身体


「っこんな体!死にたい、死にたい死にたい!
……なのにッ!!」


声が枯れる程の絶叫をあげ続ける内に、睡魔が身体を襲う

だが、この身体が眠りにつくことはない


「………………」


虚な瞳をしたまま
少女は時をとめた





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