起こっている担任に、楓は話し掛ける


「あははは どうしたんですか先生?顔が怖いですよ?」


「楓……先生が何度も呼んでるのに無視とは

――今回の国語のテストでお前は満点だったそうだ

せっかく褒めてやってたのにこいつは……」


はぁ〜、と深い溜め息をつく先生に楓は苦笑いした


「すいません…」


「まぁ良い
――かわりに楓には放課後勉強会に出て貰うぞ」


「へ……?満点なのに勉強会に出るんですか?」


「そうだ、ただしお前が勉強をするんじゃなく教えるんだ

分かったな?」


分かったな?に力を入れ反抗を許さない先生を見て、仕方なく頷いた


その後はアクシデントも無くHRは無事に終わった


うぇーと机に突っ伏しているとともだちが隣の席に座った


「どんまいだよ楓!

ま、勉強会なんてすぐ終わるって〜」


アハハ、とお気楽に笑うともだちに呆れる


「私、勉強会なんてイヤ!
今日は本屋に行くって決めてたのにっ

なのにどーして勉強会?こんなの不公平だわっ」


叫ぶ楓の声を聞き男子が笑っていた

「頑張れよ楓!俺らなんか毎日部活なんだからよっ」


「うっさいわよ!男子は自分で部活に入ったんじゃないっ」


「おーコワッ!ま、相手が相手だもんなぁ……」


そう呟き男子は他の男子のもとへ向かった


「ねえ楓?勉強会って事は教える相手がいるよね?

だれ?」


私、聞いてなかったわ……と聞くと意味深な笑みが帰ってきた


「ま、それは放課後のお楽しみよっ!
他の奴に聞くのもダメだからね
破ったら、これからはお触り有りにするからっ」


……お触り、絶対いやだっ
みんなにオッケー出すと触りまくるんだもんなぁ

それを見かねたともだちがお触り禁止令を出したのよね


「……わかりました」


「よろしいっ」


キーンコーンカーンコーン


丁度よくそこでチャイムが鳴り先生が入ってきた


「よーし席につけー」


そこから午後まで普通に授業をする事が出来た

ただ授業中も勉強会で頭がいっぱいだったけれど


キーンコーンカーンコーン


「今日の授業はここまで

明日はテストだからな」



そう言い残し六時間目の授業は終わり先生は出ていった


その瞬間からざわざわやバタバタなど教室が騒がしくなった


「ふぅ……」


私もようやく1日が終わった、と溜め息をついた


「お疲れ楓!いつもならここでバイバイだけど、忘れてないよね?」


「――勉強会でしょ?忘れる訳ないじゃん」


暗いオーラを纏わせながら呟くとともだちは笑っていた


「ま、頑張って!私は今から部活に行くけど応援してるからっ

あ、場所は第一小教室って先生が言ってたよ」


「教室じゃないんだ……

分かった、ありがとともだち」


そこでともだちと別れ、私は一人で第一小教室に向かうのだった


ここから平凡な少女の物語が急展開を迎える

少女を待つのはハッピーエンドか、バッドエンドか






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