運命の勘違い
芙「学校の人気者が、下宿することになりました。」
遥「なんと、彼が探していた運命の人でした。」
美「ふつうさ、君だったのか!!」
亜「これって運命ね!!」
美「俺たち付き合おう!!」
『パターンだよね…』
実「うっ…。」
芙「運命に勘違いってあるんだね。」
亜「少女マンガみたいにはいかない、か〜。」
実「はぁ〜…。」
美「早く次いった方がいいね。」
実「次ってどうやって…。私…どうしたらいいんだろう…。」
『え??何急に…』
実「だって、運命の人と恋愛して、楽しい高校生活送るって決めてたから…。」
亜「そっかぁ。その運命の相手がウザミユじゃねー…」
遥「実紅、私たちと一緒に頑張ろう!!」
美「うん!!とりあえず合コンだね!!」
芙「男は男で上書きするしかないんだから!!」
今朝、ウザミユこと、小澤サンが草平を迎えに来て彼女だと知った。
何も知らない私はニヤニヤしながら皆にこの話をしてたんだけど、放課後、女子だけになって実紅から真実を聞かされた。
運命のいたずら。
実紅があんなに想っていた相手はすぐ近くにいるのに…
みんなは新しい恋だって言ってるけど、実紅は草平のこと忘れられるのかな??
一生の初恋がいいって、実紅いつも言ってたもんね…
実「う〜ん…。そうだよね…うん!!合コン行く!!」
『えっ!?本当に…??』
実「私、彼氏作る!!」
亜「じゃあ決まりー♪あっ、遥香と緋菜もだからね!!」
芙「二人は男うけいいからね♪」
健人「ちょっと勝手に俺の緋菜を合コンに誘わないでよ。」
美「けっ健人…!?」
芙「ビックリしたー。いきなり出てこないでよ。」
実「タイミング良すぎ(笑。」
女子6人で話している間にいきなり健人が入ってきた。
当然私たちはビックリして一斉に健人を見る。
健人はニコニコ笑いながら私の腰に腕を回し、合コン禁止!!なんて可愛らしく言うから不覚にもときめいてしまった。
その時、隣の下駄箱から声がしたのを実紅が見つけてみんなでそちらを見ると、そこにはたくさんの女の子に囲まれた隼人クンがいた。
「隼人!!来週の花火大会私と行くよね??」
「え!?私と約束したじゃん!!」
「え??あたしでしょ??」
隼「あぁ…じゃあじゃんけんで決めてよ。」
「「え…!?」」
健人「また片桐…??」
実「あの人…何人彼女いるんだろう。」
『でも、健人と違ってあんまり女の子好きじゃないよ。』
芙「確か、片桐クンってモテるけど、誰のものにもならないって噂だよ??」
遥「やっぱり女の子好きじゃないのかもね。」
美「健人は??同じタラシだけど…。」
健人「一緒にしないでよね〜。俺は女の子みんなのものだよ♪」
亜「うわ〜本気で言ってたらひくわ〜…。」
健人「亜美チャンひかないで。」
芙「来週の花火大会はどうするの??」
健人「誘ってくれた女の子みんなと行くよ??あ、緋菜も行こう!!」
『行かないよ。』
健人「なんでー。一番いい7時半から空けてるのにぃ!!」
実「時間で分けてるんだ…。」
亜「さいてー。」
健人「なんで!?一人の女の子選んだら、多くの女の子が悲しんじゃうじゃん。」
芙「健人が楢橋と片桐に負けて3位なのわかるわ。」
美「一途さがないからだね。」
亜「軽いもんね。だから相手も本気にならないってね。」
健人「俺…泣いていいッスか…。」
実「誰も慰めないよ??」
健人「あれ…俺はなんでこの子たちと友達なんだろう…??」
芙美子、亜美、美奈はグサグサと健人に言葉をぶつける。
それに実紅も少し加わり最後にグサり。
健人は凹んだのか私をぎゅっと抱きしめ顔を埋めた。
さすがに可哀想になり抱きしめ返して私より背の高い彼の頭を撫でる。
それが嬉しかったのか、緋菜好きー!!って叫んできつく抱きしめられた。
みんな呆れた顔をすると私と健人を置いて先に下駄箱に向かった。
そんな様子を隼人クンがずっと見てたなんて、誰も知らない。
運命の勘違い
(私がじゃんけんに勝ったよ!!)
(ごめん…。やっぱり行けない。)
(えぇー!?隼人ーー)
20121004
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