「うん?」
「どうでもいいけど一々イヴに抱きつくのやめてくんない?」
なんでこうロードは何時も何時も 俺 の イヴに抱きつくのかね。
そりゃ抱き心地がいいのは認めるけどさ。
つかイヴもイヴだよな。
恋人である俺が抱きつこうとすると怒るのにロードには何も言わないのは不公平じゃね?
(まぁ夜になれば否応無しにも抱きつかせるんだけど)
「ティッキーって避妊とかしてんのぉ?」
「ぶっ!!」
「…は?何、急に」
丁度紅茶を飲んでいたせいもあり盛大に噴出してしまったイヴの背中を摩りながら、
呆れたような表情でロードへと逆に問い掛ける。
あーあー、イヴってば咽ちゃって可愛そうに(漢字が違う?いやいやこれでいいのよ)
「毎晩毎晩野良犬みたいに盛ってんだろぉ〜?
そろそろ子供が出来るんじゃないかなぁってさぁ。
幾らボクらがノアだからって子供が出来ない訳じゃないんだよぉ」
「あ、やっぱ出来るんだ」
「ばっ!?もうティキ!!」
何でか怒られた。
さり気なく下着のホックを外そうとしたから?
「でもイヴのかわい〜〜〜〜子供はみてみたいけどォ、
その種がティッキーかと思うと正直見たくない通り越してムカツキィ?」
「いやいや何でよ。きっと俺に似た可愛い子が生まれるって」
「ティッキーに似たバカで憎たらしい子の間違いだろぉ?」
酷い言われようだな、オイ。
しかもさり気なくイヴが「エロイ」を付け足してるし。
(そんなにエロくない、筈?・・・・いや、男は皆エロイんだよ、うん)
「というか、ティッキーってぜぇったい子供が生まれたら親バカになるよねぇ〜」
「う・うーん…面倒見は良さそう、かな。イーズが良い例だし」
「いっつもデレデレ〜ってしてさぁ。きっとシェリルと良い勝負になるよぉ」
ケラケラ(実際はギャハハだけど)と笑い飛ばすロードを横に、
【シェリルみたい】と言葉に少なからず顔を顰めてしまう。
俺、将来あんなロリコンになっちまうのか…!?
(…誰だ今、既になってるだろって言った奴)
「い・いや、俺はあんなにはならないぞ。あそこまで【美】に拘ってるわけでもねーし」
「でも【美】の代わりに【イヴ】には拘ってるよねぇ?というか溺愛?」
「ちょ、ロード!へんな事い「それは否定しない」キッパリ言うなバカティキ!!」
「その可愛い〜〜イヴと自分の子供で、しかも娘だったらどぉする?
ぜ〜〜ったいに可愛いって分かってるのに、ならないって言い切れる訳ぇ?」
・・・・・・。
「・・・シェリルみたいには、ならない……鼻血的な意味で…」
「物凄く弱きになった!?」
「ほらね、これでティッキーも親バカけってーぃ♪」
くっ、なんだこの敗北感は…!?
つーか可愛い奥さん(あ、なんか良い響きv)との間にできた
可愛い娘を溺愛しない奴なんかいるのか?
いや、いる訳が無い!
(・・・あれ、俺何か既にシェリル化してね?)
「うーん、でも、さ…もし、もしだよ?万が一子供ができたとしても」
え、何?何でそんなにもしをプッシュすんの?
あれ、もしかしてイヴは子供欲しくないとか?
は?え?もしかして喜んでんの俺だけ…!?
「多分シェリルが黙ってない、んじゃない?」
「(いや ま だ できてねぇけど)…ん?何で?」
「だって一応シェリルはお父さんだし…?」
「そぉいえば世間体的にはボクとイヴは姉妹だし、ティッキーは叔父いになるんだよねぇ?」
「ちょっと【叔父い】って伸ばさないでくれる?なんかお爺みたいじゃん」
「どっちもかわんねーだろォ。
それよりシェリルの事だからそう簡単にはイヴを渡さないんじゃねぇ〜?」
――言われてみれば確かに…。
あのシェリルの事だから散々泣き喚きながら文句をタラタラと言って来そうだよな。
ん?でも、以前二人でイヴを紹介がてらに屋敷にいった時は何だかんだで(よく分かんねーネタに)喜んでたみたいだし案外何とかなるんじゃね?
・・・いや、まてよ。
例えイヴを貰った所でもし娘が生まれでもしたら、ソレこそ俺よりも過保護になるんじゃ?
奴の事だから自分で育ててるとか言い出したり…!?
いやいや、そんなの俺が許すはずねぇし。
あれだ、奴には子供が生まれても知らせなければ…って、んなの出来る訳ねぇし!
「・・・捕らぬ狸の皮算用…」
「イヴ〜?何かいったぁ?」
「いや…なんか、ふとそんな言葉が頭を過ぎって…。
というか、ロードはどうして急にそんな事をいいだしたの?」
「ん〜特に意味はないんだぁ。
ただイヴに子供ができたら可愛いんだろうなぁって思って♪」
「はぁ、それはどうも・・・」
「でねぇ?もし子供ができたら、ボクとしてはイヴ似の男の子がいいかなーって♪」
「え?なんで?」
「だって男の子じゃないとボクと結婚できないでしょぉ♪」
「・・・・・はい?」
「まぁイヴに似てるなら女の子でもボクは全然構わないんだけどさv
ボクとアレンとイヴとイヴの子共の4人で楽しく暮らそーねっv」
「え、ちょ、ロードさんんん!?」
君の為ならば
従順なしもべになろう