節分。
 邪(鬼)を祓う為に家に向かって豆まきをする事。また歳の数だけ豆を食べると長生きすると言われている。(説明に一部捏造有り)
 
「そんな訳で豆まきをしましょう」
「相変わらず唐と」
「鬼はーそとー」
「いてっ。せめて全部言わせろってか、俺が鬼かよ!」
「他に誰がいますか。鬼はーそとー」
 
 升一杯に詰め込んだ豆を一掴みしては、眼前にいるティキへと投げつけていくイヴ。
 
「おにはー外ー。鬼はー外ー。鬼は〜そとー」
「……なんで鬼ばっかなんだよ。他にも台詞なかったっけ」
「ティキの中の鬼(スケベ心)が出て行くかと思って」
「そんなんで出てくかっ」
「鬼は外、鬼は外!」
「だーっ、もういいだろ、豆まきは終わり!」
「ちっ」
「そこ、舌打ちしない。んで次は歳の数だけ豆くうんだっけ? えーっと、俺は27だから27粒か。イヴは………これくらい?」
「そいや!」
 
 丸々一袋を持ちながら尋ねるティキへと、イヴの正拳突き……もとい鳩尾ストレートが華麗に炸裂。予想だにしない一撃打だに、思わずティキから「ふぐぁ!?」と呻き声が零れたとか。
 
「女性に年齢を聞くなんて失礼な。そんな人とは一緒に食べたくないので、向こうで食べてくる!」
 
 そう告げるが早いか、隣の部屋と移動していくイヴ。尤も見事な鳩尾によりティキの意識の方が先に移動していたようだが。
 その後、黙々と大量の豆を食べる少女と、その隣の部屋で気絶している男の姿が家族に発見されたとかされなかったとか。

鬼は外!


 
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