所有物は××× あれはー…………。 神楽坂は近いうちに授業で使う予定の不揃いのプリントを机で整理しているとあることに気づいた。 「聖仁くん。」 職員室の神楽坂の席の斜め前の席の主である高良の下の名前で神楽坂は呼ぶ。 「………何かご用件ですか?」 高良を下の名前で、しかも“くん”付けで呼ぶ人は命知らずは神楽坂だけだが、高良は神楽坂から何かを察知しているのか、嫌な顔はしない。 大澤あたりならば、きっと嫌味三昧となり、最終的に苛められるだろうが。 「用件があるという訳ではありませんが、聖仁くんにしては珍しいものを持っていると思いまして。」 神楽坂の目線は高良の手元に注がれる。 「あぁ。 これは生徒から没収したものですよ。 学業に必要のないものを持ち込んだ罰として。」 高良の手元には高良には似合わない可愛らしいピンク色の本らしきものが握られている。 初めは本かと思った神楽坂だったが、高良の手から見えた英字に、それが何かはっきりとした。 ALBUM ピンク色と英字からして、これはどこかのクラスの女子生徒が集めた写真が収まるアルバムだろうと。 「アルバムですか。」 「あとでアルバムの写真をネタにからかって…………ごほんっ!! 生徒指導をしようと思いまして。」 神楽坂的にはアルバムぐらいは問題ないのでは?と思ったが、高良にしては餌だ。 可哀想に。 神楽坂は心底、その言葉が頭に浮かんだ。 高良の意地の悪く、どこか楽しそうな笑みからしてアルバムの持ち主は恐らく、彼女だ。 高良にあの笑みを浮かばせる彼女は神楽坂にとってもまた特別な存在だった。 そんな神楽坂と高良だったが…………。 〜続く〜(まだ書いてないが) 次回から個別√(?)に行きます 神楽坂先生か高良先生かはこれから考えます← ←Top ×
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