名前呼び(ミスタ)



「グイード。」

ソファーへ寝転がり仕事の書類へ目を通していたミスタは途端聞こえた声音に瞳を大きく二、三度瞬かせた。久々に両親や親しい友人にしか呼ばれたことのない名前を聞いたからだろう。

「どうしたんだ?いきなり名前読んだりしてよお。」

声の主はミスタの彼女、名前であった。ミスタは腹部に突っ伏している彼女に笑みをこぼして髪の毛をくしゃりと撫で付けた。

「たまには名前で呼びたいなと思いまして…嫌だった…?」

「ぜんぜん、寧ろ大歓迎だぜ。」

よかったと安堵した容貌をみせてはにかむ名前に胸をいぬかれつつ体をおこすとミスタは彼女をめいいっぱい抱き寄せた。
二人の仲はより進展したみたいだ

名前呼び


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