―――深夜


ベットが軋む音で目が覚めた私…。


「何してるんですか?変態。」

月の光で微かに見えた顔に言った。

「ち、起きちまったか。」

残念そうに呟くキャプテン。

「何で舌打ちなんですか。てか、何で此処に居るんですか。で、何の用ですか。そして、何故私に覆いかぶさってんですか。」

私は、私に覆いかぶさっているキャプテンに質問した。

「落ち着けよ。」

「私は十分落ち着いていますが。」


少しの沈黙。

黙り込んだキャプテンを見て私は

「もしかして、」

と呟いた。
そして、側にある時計を見た。

0時5分



「誕生日の事ですか?」

とキャプテンに言えば、

「やっとわかったか。」

とキャプテンが言う。

「そうですか、どいて下さい。プレゼントあるんで、」

と言ったもののキャプテンは全く動いてくれない。

「聞こえませんでしたか?」

「いや、聞こえた。」

「なら「いや。」

なんだこの人は!?
せっかく、プレゼントをやろうとしているのに、この変態ヤローが、
「俺が…欲しいのは、プレゼントなんかじゃない。」

とキャプテンがニヤリと笑う。

「じゃ、なんですか?」

と仕方なくキャプテンに聞いてやると、

「お前…名前が欲しい。」

その瞬間私は耳を疑った。

「キャプテン、そんな冗だ…。」

最後まで言いきらず、私は固まった。


なぜなら、月の光に照らされたキャプテンの顔があまりにも、真面目だったからだ。

「キャプ…テン?」

私は、驚きを隠せなかった。
いつもの、変態キャプテンでは見たことない表情なのだ。

そして、迂闊にもそのキャプテンの顔がカッコイイと思ってしまった。

「冗談なんかじゃない。俺は本気だ。」

私を見つめるキャプテンの眼に私は目を反らせなかった。

「ずっと、言いたかったんだ…この気持ち。だけど、名前はいつも俺を避けるから…。」

と少し悲しそうな顔をして言うキャプテンに私は

「そ、それは、確かにキャプテンが変態で避けてたて事もあるけど、私だってキャプテンの事…好きです。」

最後まで、恥ずかしくてキャプテンから顔を隠すように、私は目を反らした。

「名前…。」

名前を呼ばれ、視線をキャプテンに戻す。

「本当か?」

驚いた顔のキャプテンが言った。

「嘘じゃないですよ。本当です。」

とキャプテンに言うと、

「よかった…。」

と言って、キャプテンが私に抱き着いた。

「!?」

驚いた私に構わずキャプテンは、

「良かった。本当に良かった。俺、名前に嫌われてると思った。」

と私の耳元で少し震えたキャプテンの声がした。

私は少し笑ってキャプテンに

「大好きですよ。」

と囁いた。








HAPPY BIRTHDAY LAW

(俺、今一番幸せだ)
(キャプテン、大袈裟ですよ)



HAPPY BIRTHDAY LAW
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