「おはよ!」

と朝、校門で真太郎を見つけて声を掛ける。

「おはようなのだよ。」

と言う真太郎の手に何時もみたいにラッキーアイテムがない。

「あれ?真太郎ラッキーアイテムは?」

と聞くと

「あぁ、今日のラッキーアイテムは「おはよ!!」

と真太郎の言葉を切って表れたのは、高尾君。

「おはよう。」

と返事する。

「あれ?お邪魔しちゃった?」

と高尾君が真太郎を見て言った。

「何の事なのだよ。」

と真太郎は言って、先を歩いた。

「名前ちゃん。」

と高尾君が私を呼んだ。

「ん?」と高尾君を見ると、

「今日、真ちゃんラッキーアイテム持ってた?」

と聞いてきた。

「いや、持ってなかったよ。」

と返すと、

「やっぱりな。」

と肩を落として笑った。

「はい。今から名前ちゃんは、これを持って真ちゃんの所に行く。OK?」

「え、」

といまだに理解していない私に高尾君は

「もー、今日のね真ちゃんのラッキーアイテムはケーキなんだよ。」


「ケーキなんだ。」

「そう。でね、今日は何の日?」

と高尾君が聞いてきた。

「今日?えーと、今日…。………あ!」

「わかった?」

「うん、真太郎の誕生日だ。」

「せいかーい!てことでか」

と高尾君が私の背中を押す。

「え!?ちょっと待って!高尾君!」

「たくっ、気付いてないと思ってんかね。」

と高尾君がため息をついた。
「え。」と私。

「こっちから見てたら、2人共気があるのバレバレなんだからー。」

と高尾君が私に言った。

「え、ちょ、ば、バレてんの!?」

と顔が熱くなる。

「バレバレ。はいはい、渡しておいで。真ちゃん待ってるんだから。俺が渡すより、名前ちゃんが渡した方が喜ぶからね。」

と高尾君が言った。

「え、え、え、」

と高尾君に押されるまま真太郎に追い付いてしまった。

「し、真太郎。」

と名前を呼ぶと真太郎が振り返る。

「っ。」

真太郎と目が合いますます顔が熱くなる。

「真太郎、た、誕生日おめでとう!」

と高尾君に渡されたケーキを真太郎に渡す。

「あ、ありがとうなのだよ。」

と言う真太郎。
沈黙。気まずい。かなり。

「朝から、熱々ですなー。」

と高尾君が言った。
正直、助かった。

「馬鹿なことを言うんじゃないのだよ。」

と真太郎。

「の、割には顔が赤いよ、真ちゃん?」

と高尾君がニヤニヤしながら言った。

「俺は先に行く。」

と真太郎がまた先に歩きだした。

「名前ちゃん、大丈夫だよ。」

と高尾君が言った。

「え。」

「ん?真ちゃんが先に行くの見て寂しそうな顔してたから。」

と高尾君。

「してた!?」

と少しパニック。

「してた。」

と高尾君が笑う。

「名前、早く来るのだよ。」

と少し先に居る真太郎が言った。
高尾君を見ると、

「ね?」

と言われ、大きく頷き私は真太郎の所に走って行った。






HAPPY BIRTHDAY 緑間

宮地(朝から、鬱陶しいな。)
高尾(うお!先輩っ!)








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緑間誕生日おめでとうございます、
何気、緑間好きです。




HAPPY BIRTHDAY   緑間   2013
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