久しぶりについた島。
俺はうろうろと歩いていた。

「ん。」

少し先の花屋に名前を見つけた。

「花を見ているのか。」

と名前に声をかける。

「キッド。うん。どの花も綺麗だなーて思って。」

と名前が微笑む。

名前は、俺の船で医者をやってもらっている。
ま、俺が一目惚れして船に強制的に乗せたんだが、と一人苦笑いをする。

(まぁ、日頃の感謝で花でも買ってやるとするかな。)

と思い名前に

「花を買ってやるよ。好きなの選べ。」

と言った。

「えっ!!いいの!?」

と名前は目を輝かして言った。

「あァ、構わねぇ。」

と言うと名前は

「じゃ、このチューリップください!!」

と店員に言った。

「チューリップねぇ。」

と一人呟くと、名前に聞こえていたのか

「だって、キッドに似てて…いいでしょ?」

と少し照れくさそうに言う名前に柄に似合わず可愛いと思ってしまう。

「はい、チューリップね。」

と店員に金を渡し、受け取る。

「ほらよ。」

と名前にチューリップを渡す。

「ありがとう、キッド。」

と名前は受け取り言った。
少し名前と歩いていると

「ねぇ、キッド。」

と名前に話しかけられ、「なんだ?」と返事すれば

「チューリップの花言葉って…知ってる?」

と聞かれた。

「花言葉ァ?」

と聞き返すと

「うん。わかる?」と少し顔を赤らめ名前が言った。

「わかんねぇーな。」

と呟くと

「確か…愛の告白。だったかな。」

と名前が言った。

(愛の告白ねぇ。)

俺は、名前の耳元に顔を近づけ、

「愛の告白…されたい?」

と意地悪っぽく聞くと、

「ちょ!キッド!!」

と顔まで真っ赤にした名前に顔を押し返された。
にやにやと笑い少し早足の名前についていく。

(告白はもう少し先で。)

と一人笑いながら。


愛の告白

キラー(また、綺麗なチューリップだな。)

名前(キラーならわかってくれると思った。)
キッド(俺は、わかってくれない奴扱いかよ。)










―――
花言葉で書きたくて始めました(^^)
更新はいつも通り亀以下ですが、ぼちぼちしていきたいと思っています(^∀^)/
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