1人目:灰崎祥吾の場合
「はぁ?たかおかずなり?誰だよそれ」
「へー真太郎のねー」
そのことを聞いてニヤニヤと笑う彼。
あの真太郎がねーとボソボソと呟いてもいる。
「つっても、俺そいつのこと全然しらないし」
「誕生日?いよいよ知らねーよ」
「ちょっと写真とかねーの?顔も知らないしどうもできないだろ」
写真(内緒で撮ったのになぜかこちらにピースしている)
鷹の目は侮れない。
「結構可愛い顔してんだな」
またもや口元に怪しい笑みを浮かべる。
ちょっと見に行くかなーとか聞こえた気が…。
「ん?とりあえずこれ言えばいいのか?メンドーだけどやってやるよ」
カンペを持ってスタンバイ。
そこ!もっと目出度そうに!ちがーう!!
「あー、まだ会ったことない高尾和成クン。誕生日おめでとー。……これでいい?」
まぁいい、と頷くと彼はササッと去ってしまった。
残念ながら彼から有力な情報は得られなかった。
次は接点のある相手を突撃しよう。
(誕生日まであと20日)
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