僕はどうやら何年経っても君には適わないらしい
(高尾生誕祭10年後の緑高設定)
今日の夕飯は高尾ちゃん特製クリームシチューとこれまた昼に作った手作りロールパン。
もちろん真ちゃんの大好きなお汁粉もお手製でっす!
時刻は7時を回ったところ。
もうそろそろ真ちゃんが仕事から帰ってくる。
料理の方は準備し終わったし、ちょっと時間できちゃったなー…。
あ、そうだ!
思い立ったが行動で真ちゃんの部屋、まぁ二人で寝てる寝室なんだけどに向かう。
そこにあるクローゼットから明らかに自分より大きいワイシャツを取り出す。
「ふっふふー。真ちゃんのワイシャツ〜」
それを両手で広げてにやにやと頬を緩ませてから下着1枚になってそれを着る。
「やっぱでっけー!wwwwww」
笑いながらさっきまで付けていたエプロンをその上から身に付けた自分を鏡で見る。
「うっわーwwwwないわwwwwwww」
げらげらと爆笑していると家のインターフォンが来客を知らせる。
つか真ちゃんだと思うけど。
「はいはーいwwwwいまお迎えしますよー!」
パタパタと鳴るスリッパに自分のことながら似合ねーな、と苦笑いを浮かべ玄関のロックを解除して真ちゃんを招き入れる。
「ただいまなのだよ」
「おかえり!あ・な・た」
「……」
ブフォwwwwwwwwwwww無言つらっwwwwwww
「ご飯にする?お風呂にする?それとも…お・れ?」
真ちゃんの好きな上目遣いに小首を傾げるポーズと有名なあのセリフ。
「……」
あの真太郎さん…?いい加減無言もつらいのですが……。
「……なーんてn」
「先にご飯にするのだよ。それから」
「あ、うん…?」
あれ?この格好にはなにもなし…!?
「お前を頂いてから一緒に風呂に入るのだよ」
「……へ?」
真ちゃんどうした?いつもならこんなの乗らないのに…。
「そんな格好をして、襲ってくれと言っているものだろう?」
「んっ……!」
わわっ…真ちゃんどこ触って…っ!
「しんちゃっ…あの」
「今日はいい夫婦の日と言うらしいな」
「あっ…うん」
「それは俺と和成の日ということだろう?」
「あ、あぅ……」
真ちゃんデレが多過ぎるよ…!
「好都合なことに明日は非番なのだよ。だから」
真ちゃんに抱き寄せられ囁かれる。
「今日は寝かせないのだよ」
「…お、お手柔らかに、おねがい、します…」
「ふっ、任せるのだよ」
柔らかく微笑む真ちゃんの笑顔に顔を上げられなくて胸にグリグリと顔を押し付ける。
その俺の頭を優しくて大きい掌が撫でた。
「……だいすき」
「俺は愛してるのだよ」
「真ちゃんのあほぉ…」
(あぁ、俺はこんなにも愛されている)
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