馬鹿かと怒鳴ると、弟子はだまりこくってしまった。既にアクマは全て片付けなおかつ自分達も帰りの汽車の中である。

「エクソシストは一年に一人見つかれば良い方なんだ。イノセンスは見つかっても、それに適合した存在というのは中々居ない。俺達は云わば、神に選ばれし使徒だ」
「…神の、使徒」

噛み締めるように弟子は呟いた。怖いならば逃げるのも手だと諭すと、彼は分かりましたと頷く。本当に分かっているのかは微妙なところだが妙に律儀なところもあるのでその点はおそらく大丈夫だろう。

「次は助けないからな」
「勿論です」

ちなみにだが、そんな我が弟子の名はケビン・イエーガーというのであった。

  
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