「分かってると思うけど、任務だ」
「はいはいはい、どこに行けばいいんですかね室長」

「イエーガー元帥の所に、だよ」

最近伯爵の動きが活発化していると言う。それに加えて、ここ数ヶ月何故か連絡が取れないので暇な俺が探しに行けよオラァということらしい。

要するに人探しだな。

「行ってきますよ、でどこに行けば」
「それは、分からないんだ」
「はぁ?」

ああ、それもそうか。連絡が取れないんだからそりゃ居場所も分からんか。

「つまり地道に調べろと?」
「そうなるね。イエーガー元帥に渡していた任務の資料も君に渡すから、絶対に探し出して連れて帰ってくること」

コムイは久々に真面目な顔で、念を押した。渡された資料には全て中央庁、ルベリエの判子が押してあるので、おそらくは大元帥からの任務だろうか。

「……オーケー、明日の朝出るからコート急いで直しとけよ」
「はは、今日も徹夜確定だ」

疲れたようにコムイは笑った。

  
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