「今日は関東大会当日! 初戦はシードだが、他の学校のプレーを見ておくのも勉強のうちだ。おそらく試合は銀華中とになるだろう! 今日試合がある奴らはきちんと予習しておくこと! 偵察班はそれぞれ分かれて――」



皆がふむふむと頷いている中、俺は愛想笑いをしながら必死に頭の中を探っていた。銀華中ってどこだ。

ま、まあ俺ってそういうことせずに堂々と戦うタイプだし、とりあえず真田にくっついていけばいいかなぁとか先程まで考えていたのだが、よく考えてみたら真田と柳君ってダブルスなんだっけと思い出した。柳君、良い人なんだと思うけど、得体の知れないというか。

ふと呼ばれて気がして振り向くと、丸井と仁王が手を振っていた。仲良かったのかなあの人達。どちらかというと仁王が丸井を餌付けした感じ?
 
丁度良い。ついていけば、



「幸村君! 銀華中ってどこで試合やってんのー?」

「すまんのう、飲み物買ってたら皆おらんくて」



お前らもか……
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