改めて全部員の前で新部長になったことを報告される。てっきり皆不満でもあるんじゃないかとか思ってたのに存外やっぱりかー、とかそういう順応するような反応で俺はびっくりだ。

赤也は比較的俺に懐いているので(犬の如く尻尾を振っているように見える)、知るとキラキラとした視線を向けてきた。



「やっぱり幸村先輩が部長になったんすか!?」
「うーん、そうみたいなんだよね」
「……何だか不満そうっすね」



不満じゃないんだけど、と言葉を濁すと、赤也は一番強い幸村先輩が部長になるのが当たり前でしょ、と口を膨らませた。それは分かってるんだけど、自分が部長になるって何だかしっくりこないんだよな。
| |
- ナノ -