二日目の試合の見所は弦一郎がS3を務めるところだ、と寝る直前に蓮二に言われた。図ったようなタイミングだ。そんなわけで真田の晴れ舞台(なんて言っても真田の試合なんて見飽きているけど)を見る為に眠い目を瞬かせつつ蓮二の横に立った。まじまじと見てみると中々面白い。

というかさ、俺前から疑問に思ってたんだけど、テニスってこんなにアクロバティックかつRPGみたいな要素あったっけ。俺の知ってるテニスじゃないんだけど。いやそりゃ俺が五感奪ったのもおかしかったけど君達も人のこと言えないからね。



「あ、真田の風林火山だ。…あれ、出すの早くない?」

「相手の選手は、通常ならばS1を務める。おそらく俺達相手ではそこまで回ってこないと踏んだ上でのオーダーだろう」

「なるほど」



ま、どう足掻いても俺達が勝つことには変わりないんだけどね。
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