い (1/3)
ver.人生謳歌


「「彼女が出来たァ?!」」

ホンマかどこの誰や、と最早尋問されているかのように謙也くんに詰め寄られ、そんなに衝撃的なことを言ったのか、と俺は自分の行動を振り返ってみたが存外悪くない。何でこんなに非難するような声を上げられねばならないのだ。

もう一人その声を上げたのは一氏だ。あの白石がありえんわ……とかなんとか呟いていたが、俺はそんなに言われるほど聖人君主でもなければ阿呆でも無い。後者は断定できないけれど。

「何処の誰、って言われてもな」

俺の現彼女の名を上げると、あちゃあと謙也くんは顔を顰めた。

「…流石白石、御目が高いわ」
「学年一のマドンナを手玉に取ったっちゅーんかお前……中々やるんやないか」

別にそんな気は無かったのだが、一応せやろとドヤ顔決めておくと周りの連中はうわあと若干引いたような目をしていた。やめて! 私のライフはもう0よ!



結果:皆最初は興味津々で二人の恋路に首を突っ込むけど段々と惚気にあてられてどうでもよくなる気がする。付き合うんなら白石主は本気で好きになって本気で尽くすタイプだと思う。多分白石主に彼女が出来て一番ショックが大きいのは幸村主