う (1/3)
*中三設定/微ネタバレ…?/変換は人生謳歌主の前世の名前


正直なところ、幸村と話すのは少々苦手だ。人を見下している感じのあの目とか、腹の内を探れない表情とか。その点真田は実に率直に言うが、やはり怖い。というか寧ろ立海が全般的に怖かった。なので、今回跡部に招待された合同合宿に立海も呼ばれていると聞いて少々迷ったものの、タダと聞いて乗ってしまった私ってば吝嗇家。

この合宿、氷帝立海を始め我らが四天宝寺にあの青学も招待されていた。流石に人数が多いのでレギュラーのみだが、皆和気藹々と楽しそうなので良かった。だがこれは、ちょっと。
同室のメンバーが、俺跡部手塚、そして幸村なのである。皆イケメンでテニス上手いとか私どうすればいいの。

そんなこんなで不安な中迎えた初日の夕食は非常に美味しそうなカレーでした。

「旨いっすねこれ! もう一杯いいですか?」
「ああ、遠慮せずに食べろ桃城」
「ワイもっと食べたいわー!」
「こら金ちゃん、もうちょい大人しくしてなさい」

あのゴンタクレを諌めて周りの人達にすまんなあとわびると、(何故か)近くに座っていた幸村はプレイしているときには想像の湧かないような優しい笑顔を浮べていた。

「元気良くていいじゃないか。うちは反抗期だから羨ましいよ」
「誰が反抗期っすか幸村部長!」

そういうところがだよ。幸村はその優しそうな笑顔でぴしゃりと言ってのけた。