次のゲームでは、謙也くんが頑張ってくれたお陰か体力の消耗も少なく済んだ。勿論1ゲーム抑えて、これで4‐2。ダブルス初試合にしては、中々順調だ。相手の東方君や南君も、流石小春が目を付けた選手だけあって強いが、これで負けたら四天宝寺の部長の名が廃るわ!



「よっしゃ! あと2ゲーム取ったら俺らの勝ちや、いっくで白石!」

「頑張るのはええけど、頑張りすぎてバテたら元も子も無いで?」

「何言うとるんや白石、俺を誰だと思っとるんや」



スピードスターやで、スピードスター!

そう謙也くんが自信満々に言うので、この試合は何だか負ける気がしない。だが、相手もこれで気合を入れなおしたのか気迫が前より増していて益々油断できない。俺も頑張らないと、と笑うと、謙也くんに楽しそうやなぁと言われたので勿論の如く返した。



「楽しいに決まっとるやないか!」
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