白石の鬼畜メニューによって、合宿一日目はほぼ全ての人がテニスコートで累々の屍と化した。皆返事が無い。勿論の如く死んでいた俺も、白石によって叩き起こされた。



「っよし、謙也くんさっさとカレー作るで!」

「白石元気やなぁ…」



俺一人じゃ作れるきせーへんもん、とべちべち俺の頬を叩く。わかったから叩かんといて!

白石は体育館に向かう。俺も起き上がって白石に付いて行くと、白石は体育館の鍵をポケットから取り出した。中はいつもどおりの空間だったが、よく見てみると隅に大量の布団が畳まれて鎮座していた。



「飯とかカレーはほら、調理室で作って食べるけど、寝るのはここやから」

「…絶対皆素直に寝へんで」

「合宿の醍醐味やしな」



まあ、今日は布団に入ったらすぐに寝てしまうだろう。もう屍になっていることだし。
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