”芸能人とか調子こいてるだけでしょー?”
「ちっくしょおおおお」
悔しい悔しい悔しい。
「負けるもんか。ぜったいぜったい歌もダンスもうまくなってバラエティでもいっぱい目立ってトークもうまい完璧なアイドルになってやる…!」
「……完璧なアイドルが授業サボってていーのかよ」
「えっ、ウソいつからいた?!」
「ちっくしょおおおおから」
「最初じゃん!!」
「まーな。」
「ところで君は誰ですか」
「誰だと思う?」
「わかるわけないでしょ!っていうかそれ地毛?青々としてるけど染めてんの?」
「染めたら痛むだろーが」
「気にしてるのかガングロくん」
「おまえやっぱヘンだわ」
「初対面の人に言われたくない」
「テレビと随分ちがうのな」
「そりゃあ、テレビみたいに終始ニコニコできるほど人間離れしてないよ」
「その方がいんじゃね」
「……へ?」
「完璧なんてつまんねーよ。」
「……わたしってきらわれてんのかな」
「んなこと気にしてたらゲーノージンやってらんねェだろ。ほんっと聞いてた通りバカだなオマエ」
「はいい?!ばかってなんですかガングロ!」
「バカはバカだ」
「バカって言った方がバカなんだよ!」
(だいたいバカって言ってたのオレじゃなくて黄瀬だぞ)
(あっ、じゃあ君がアオミネッチだね!)
(たまごっちみたく呼ぶな)
***
青との出会い