ブログ
 追記

先ほども言った通りに転職しました〜。2回目ですね。まさか1年ちょっとで退職することになるとは思いもよらない(笑)労基に駆けこんだら思いっきりアウトな会社でした。友人には訴えろって色々言われましたが、そんなことせずとも今の世の中でかなり傾いているようです。嘆かわしいことで、安心してしまうことは自分でも最低だとは思います。訴えて金取れるなら頑張りますが、そういうわけでもないでしょうし勝手にどうにかなってくれたら助かります。少しだけいた良い人たちが早く逃れられることを祈るのみ。まあ、遅かれ早かれどうにかなってしまいそうな雰囲気はありました。毎年新卒採用している割に役職者以外全員中途だったし。中小って難しいですね。

疲れるし面倒なので元々はあんまり怒らないんですが、去年は仕事しながらめちゃくちゃ怒ってた気がします。口を開けば文句ばかり言ってた気もする。嫌な奴ですほんと。嫌だ・むかつく・ふざけんなって気持ちってものすごく強くって、理不尽な目にあって嫌だった気持ちはものすごく覚えているんですけど、後日ようやくとれた休みに友人へ事の顛末をいざ話そうとするとうまく説明できないんですよね。言語化できないというか。そうそう!言語化できないのって苦痛!たぶん何年も文を書いてるからかわかりませんが、思うように言語化できないことにめちゃくちゃイラついてました。嫌な事あってさ、すごい嫌で、とにかく嫌だったんだよ。みたいな何の中身もない愚痴しか言えずすっきりしないんですよ。誰に何をどうされて嫌だったのか、が「上司に嫌な事言われてムカついた」っていうひと言に集約されすぎて具体的内容が語れない。今もぼんやりしてます。ちょっとずつ紐解けば思い出せるけど、思い出すと疲れるのでこのままにしておきます。

晴れて退職!となった頃にコロナ騒ぎなのでお出かけできないし、転職先がコロナ対策のせいで入社日が遅れることになり、実は2週間くらい空白の期間がありました。暇だし、やりたいことはたくさんあるけど、世の中の不安定さに怖くなっちゃって前々職の会社でちょっとバイトしてました。私の所属してた部署ではないんですが、介護をやってる部署が社内にありまして、そこで小遣い稼ぎです。新卒入社の正社員は毎年最低でも3ヵ月の介護業務に従事する規定だったので実は毎年すこしずつ介護してたんです。専従の方と比べたらとんでもない未熟者ですし、資格も初任者研修しか持ってないけど。お盆や夏休みに年末年始をお小遣い稼ぎで介護部署に出勤できたのは良かったなぁ、と昔を思ってしみじみ……。じゃあその会社に戻れって言われるかもですが、家からその部署まで遠くて無理になりました。介護専従なら話はまた別ですが、私に命のやりとりをずっとできる胆力はありません。そう思うとずっと続けてらっしゃる方は本当にすごいと思います。ましてや昨今のコロナ事情ね……。認知症の方をお相手する機会がよくあったので身に染みてますが、介護施設でクラスターが発生してる報道を聞くとやるせなくなります。久しぶりに前々職時代に担当してた施設でバイトして尚更思いました。そして、やりがいはあるけど私にはやっぱり重い仕事だなって思います。

容体の悪い人がいる晩の夜勤で、大きく変調があれば救急搬送、一晩施設で越せたら朝イチで病院に運ぶといった対応をしたことが何度かあります。私が対応した人たちは持病と合併症やらなんやらで余命宣告されてた人たちだったので、もう最期か……って思いながら仕事してました。その方たちとはその夜に顔をあわせたのが最期です。亡くなる瞬間は見ていないし、亡くなった後も見てません。だから、もう二度と会うことはできませんが亡くなったという事実を知っているだけで、話ができないだけで、面と向かえないだけで、何だか変な気分になります。実は他の施設に移動して延命してるのよ、って言われたら、なんだそっか。って受け入れられそうな感じ。それでも、少しの間やたまに会うだけでも声をかけてくれたりした思い出のある人だと、もうそのやりとりができないことに喪失感を覚えました。よく「宿題終わったの?」って声をかけてくれた人もいるし、私を孫だと思って遺産相続の話を持ち掛けてくる人もいました。1000万ちょうだいねってふざけて言うと、「そんなに持ってないよ〜」とびっくりしてる顔が忘れられないですね。怒っている人を見かけると、決まって私を匿おうと車イスを爆走して駆け寄ってくる方もいました。悪い奴にいじわるされないようにって折り紙のお守りをいつも貰いました。悪い奴っていうのは、挨拶が下手な本部の社員さんで悪い人じゃないんですけどね。

人が亡くなる時って、よく息を引き取るといいますが、言葉の通りに息を吸って亡くなるんですよね。瞬間は見た事がありませんが、看取り介護をご希望された方の時に、だんだんと弱っていく呼吸の様子を見て、老衰ってこんなに静かに死ぬんだって思ったことがあります。その人は苦しまずにいけたんですけど、亡くなるまでの1週間の部屋の静けさは忘れられないです。天気が良くて、ずっと日が差してて、風も気持ちよくて、静かな部屋で静かに呼吸だけしているその人だけがいる空間がすごく異世界のように見えました。異世界とか行ったことないけど。

なんでこんなに長ったらしく昔のことを語ってるかというと、久しぶりにバイトをしに行って、久しぶりにあった人たちの中で、私のことを覚えてくれているお客さんたちがいて、昔の話をしたんです。私からしたら数年前のことだけど、施設のお客さんたちからしたらついこの間だって言われて、私が思い出すのに時間のかかるようなこともたくさん話してくれて、嬉しいやら申し訳ないやらで複雑な気持ちになったわけです。

転職して、まあまあ仕事を覚えてきてひと息ついたら、そのことが頭をぐるぐる占拠してくるのでどうしようかと思って吐き出しでした。

人の生き死に対しての感覚って人によって異なるし、友人同士でもそれは変わらないので友人に吐き出さない代わりにここで吐き出し。不快に思った方はごめんなさい。


2020/05/13 (20:14)


- ナノ -