デレ期
「ベルせんぱーい」
「?!」
いきなりの出来事に
驚愕する王子
当たり前だろ
いつも毒舌で
無表情なフランが
無邪気に笑いながら
抱き着いてきたら
誰だって驚くって
つーかこいつ
どうしちゃったの??
いや、可愛いから
いいんだけどね??
「どうした?」
「ベル先輩に会いたくなったんですー」
こいつマジで言ってんの?!
熱でもあるのかと思って、額に手を当ててみるが
そんなこともないらしい。
「せんぱーい」
「ん??」
「ちゅーしてくださいー」
「?!?!」
まさかの?!
あれか?
デレ期が到来したのか??
うん、絶対そうだ
マジちゅーとか
言い方可愛い過ぎだし///
こんなフラン相手だと
キスだけじゃ
すまなくなりそー
なんだけどι
「せんぱい早くー」
目を閉じてくちびるをこちらへ向けてくる
どーなっても
知らねーからなと
思いつつ
俺も目を閉じて
フランに近づく
「起きろー!!」
「うげっ」
何?!何がおきたの?!
いきなり体が重くなったんだけど?!
つーか俺寝転がってる??
しかもここ俺の部屋??
…あれ?フランは?
「フラン??」
「やっと起きましたねー。先輩、寝ながらにやけてましたよー、気持ち悪い(ボソッ。」
「デレ期は?!」
あまりの態度の変化についていけない王子
「何言ってるんですかー?先輩起きるの遅いんですから早く準備しないと任務遅れますよー」
そういって、着々と任務に行くための準備を進めるフラン
え
どーゆーこと??
もしかして…
「…夢??」
ショッキング!!
せっかくフランにデレ期が来たと思ったのに…
あ゛ーショック過ぎ
王子任務行く気失せたし
……もっかい寝よ
───────────
(…zzz)
(!ちょっと起きて下さいよー!!)
fin.