※鉢→くく
「で……こーきてこーなって……こう」
「あ、一緒にイオン化すんのか」
「そーいうこと。…………あのさ、兵助、」
「じゃ6あるからこっちは2……あ?」
「近ぇよ!」
「あ、ごめん」
「てなことがあってさ……酷くね? 超思わせぶりじゃん……でもあいつしらっとしてっし……」
「兵助が天然なんて前から分かってたことじゃない」
「だから困ってんだよ……」
「でも希望はあるじゃない」
「ねーよ!」
机と一体化した三郎が傍で悶えている。
あれが知っててやってる遣り手の女の子とかならさ、頂くよ? ぺろっと。でも分かってない野郎の誘いに乗っかってこっぴどく拒絶されたら、俺再起不能よ? 自分で誘った癖に! 絶対分かってない! あいつ……なぁ雷蔵、どうしたらいい……
「え? ごめん聞いてなかった」
「酷ぇ! 渾身の悩み相談なのに!」
「誘われたら好きでもない子に手をだしちゃう三郎に兵助はムリだね」
「ちゃんと聞いてんじゃん……や、それは言葉のアヤってかモノの例えで、ちゃんと好きだから迷うって言うか……っ」
「あ、はちサッカーしてる。おーい」
「……雷蔵ぅ」
『何で三郎なんだろ』
『何でって』
『自分で自分が分かんねー』
『うぅん……そういうもんじゃないかな? 好きになることがコントロールできても嫌だと思うよ』
『……雷蔵、大人だな』
『兵助が素直なんだよ』
『……。……まぁ、今は四人一緒が楽しいし』
『二人だと緊張するし?』
『……うっさい』
案外臆病者な三郎は、まだ自分が傷付くことばかり気にしている。
これが形振り構わず玉砕する覚悟が出来たなら、教えてあげてもいいと思っているんだけど。
もうすぐクライマックス
090807
※鉢→くく
※鉢→ヽ(^J^)ノ←くく
万人の相談相手、雷蔵。