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堕ちたい、たまにそう考えてしまう時があるそれか誰も居ない場所に瞼を閉じて寝ていたい
最初から1人だったらどんなに楽なんだろう。人は人と触れ合うから独りで居れなくなるのなら、最初から1人だったら寂しいとか悲しいとか何も感じない無になれるのに。





ふかふかのベットの中、立ち上がるのも面倒だったため木綿のシーツに1人、くるまって寝ているとまた携帯が鳴った

時刻はもう7時半。
ディスプレイにはヒロトと表示されている


『もしもし……』

「みなと?今日、帰って来れる?」

『うん、帰る』


私の即答な返事にヒロトはえっ?と小さく声を漏らしたがいつもの様にニコリ、と笑っているのがわかる


今日は、なんだかヒロトの元へ帰りたい。会いたい、恋しい。
そんな気持ちが強かったためか迷いなんてなかった


「何、食べたい?」

『…うどん。』

「うん分かった、待ってるね」

恋しい、だなんて抱いてはいけない感情なのにきっとこんな感情を人は恋とか愛と呼ぶんだろう。こんな感情を持った事で普通は実らせようと努力するんだろうけれど、私の場合そんなこと出来ない、しちゃいけない。


「みなと?」
『あ、うん分かった』


プツンと電話が切れて聞こえるのは寂しい残音
私も電源ボタンを押して、ベットから立ち上がりシャワーを浴びて着替えるとホテルの部屋から出た。




Gnawing at this heart.
(この心臓を蝕むのは)







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