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広いグラウンドに響く声
それに気付いたのか
微かな足音が大きくなる


「あー!はるや!
なに月子泣かしてるの!」
「げっ…ヒロト!!」


ツカツカと早歩きで
近寄りながら晴矢の前で
立ち止まる。


「で、なにしたの?」
「……なにって。」


チロリと月子と慰めている風介を見る晴矢。


『ひっく…ふぇ、っく』


嗚咽混じりに聞こえる
泣き声が耳に良く聞こえる

「はるやがうそついて月子泣かした」

「・・・・・・・・・・・・・・・。」


風介の言葉に晴矢は黙る

ヒロトはふぅっと溜め息をもらし、晴矢と同じ目線に合わせる。


「はるや、嘘はだめだよ?ほら、あやまって?」

「・・・・・・・・・・・・。」


月子の方へ向かう
ピタリと月子に立つと


「・・・ごめんな」


ふわっと晴矢の手が
私の頭を撫でる。


『……うん、いいよ。あたしもごめんね。』
「おまえはあやまることないって!」
『なきむしでごめんねって』
「あ、いいのいいの。月子は泣いたほうがかわいいからさ」


ヒロトが会話に入った


『・・・ありがと?』
「そこよろこんでいいとおもわないんだが…」


怪訝とヒロトみる風介
その視線をスルー。


「それと、月子!」
『へ、あ?うん!』


いきなり話を切り替えるように
ヒロトが目付きを変えた


「サッカーしちゃだめって何回もいってるでしょ!
・・・またたおれたらどうするの?」
『・・・っ!はい…。』


ヒロトは私の左右隣に居る晴矢と風介の方を見た


「はるやとふうすけも!ぼくがいないとき以外も
気をつけてって・・・」
『はるやとふうすけは悪くないもん!!』


ヒロトの口が止まる

私が、悪いんだ。


『は、はるやとふうすけはちゃんと止めたよ…だけどあと一回って、お願いしたのは、あたしなの!!』


ヒロトが言ってる事も
私が言ってる事も本当。

私は、体が弱い。
人並みにはまだ出来るのけれど。それだと大きくなってから体が持たない。
それにいつも居る3人の
幼馴染みは父さんの言い付けで私を守れと。


でも、私はサッカーが好き3人でやるサッカーが一番楽しいと感じるの。



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