………………………………
34
………………………………




「月子」
『…!あ、あたし風介達の所に言ってくるっ』


ダッシュでまるで逃げるように晴矢に背を向ける
だめだ、何か晴矢が直視出来ない。

名前呼ばれるだけでこんなにも緊張して。
少し触れられるだけで吃驚して
その後何故か触れられた部分が熱い。


『ふ、ふーすけ…』
「月子…!走って来たのか!?」
『は…はい』
「だめだと言っただろう、私は用がないかぎりここに居ると言ったはずだ、歩いて来い」
『す、すみません…』
「まあまあ風介、どうしたの月子?
わざわざ来てくれてさ、しかもあの晴矢も居ないし」


ヒロトがニコリと私に問い掛けた。
廊下で事情と症状を説明する。


「ふーん…月子がねぇ、俺悲しいなあ」
「私は明日晴矢の存在を消そう」
『えっ!?ふ、風介!?』


ヒロトは残念な様子をしているけど
ニヤニヤしている。
風介は冗談だとか言っているけれど
全く聞こえないよ、目が本気だ。
結局意地悪なのか答えは教えてくれない、酷い。

それにしてもこの2人と居ると
女の子の視線が気になる。
一応3人が親戚と言ってくれているから
視線痛くはないんだけど。
それに何故かさっきから男の子の視線までも。


『…なんかさ、男の子視線があるけど
風介とヒロトは男の子達にも人気なの?』
「………もう私は心配で堪らないんだが」
「…俺もだよ、あのね月子を見てるんだよ」
『私?……何かしたかな』
「もう2人共無自覚で嫌だね」


予鈴が鳴ったため不本意に教室へ戻る事に。
戻ると晴矢が最近私がハマったぷりんをくれた。
購買ついでに買ってきてくれたらしくて嬉しい。

さっき話し掛けて来たのは私に何か欲しいのあるかと聞くためだったんだと悪いことしちゃったなと
溜め息をついた。



-




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -