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1つの教室のドアに案内されると担任の先生が私の方に振り返る。


「簡単に自己紹介してくれれば良いからね」
『は……い』


簡単に……って
どうやって?
初めて、だし分からない
〜から来ましたって言うべき?
ていうか、私病院から来たし。
病院から来ましたなんて…可笑しすぎる
名前だけでいいよ、ね?
だって趣味も特にないし
特技だって……昔はサッカーです、って言えたけどあれから何年やってないのか…。

考えているうちにドアを担任が開けた。
入ると一気に視線が私に刺さる。
そりゃあ16歳にもなるのに転入生は珍しいに決まってるけど、痛い!
そんなに見なくてもいいじゃんっ……

担任が私の名前を黒板に
書いて合図を出してきた
…自己紹介しろ、だよね


『佐波月子です、えっと…よろしくお願いします…』
「佐波に皆仲良くしろよー後は委員長、よろしくな」
「はい」



このクラスの委員長さんが返事をした後、担任に言われた通りの席に座ると晴矢の隣。


「ぶっ、月子お前涙目だぞ」


そう言って涙を袖口で吹いてくれる


『晴矢は分かんないと思うけどすっごく恥ずかしかったの……っ』
「俺は平気だな」
『味わえば分かるのっ』


あの屈辱…とは大袈裟だけれども恥ずかしい。
おまけに私は学校生活も随分久しぶりだ。

HRが終わって、クラスの皆が一斉に席に立つ。
ふぅっと溜め息を着いて落ち着く事に。


「月子ちゃん」
『へ、ぁ…はい?』
「初めまして。委員長の木野 秋っていうの。よろしくね!」
『あ、よろしくね!』


ニコリと可愛い笑顔で笑う秋ちゃん。
良い感じの女の子だなぁ
委員長っていうの分かる気がする


「分からない事会ったら何でも聞いてね」
『ありが…』
「俺が居るから大丈夫だっての」
『晴矢じゃ頼りないから助かったなぁ』
「月子…てめ、」


晴矢が睨んできたけれど
無視しておく
それを見て秋ちゃんはまたふふっと笑って


「ふふっ、2人って幼馴染みなんだよね?」
『うん、昔だけどね』
「まぁな」
「仲良いもん、分かるな」


話して居ると秋ちゃんは
別のクラスの男の子に呼ばれたので行ってしまった

…友達、出来たのかな?
嬉しいな


『秋ちゃん、良い子だね』
「そーか?まぁ、しっかりしてるけどよ」


何気ない会話をしてると
再びチャイムが響いた



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