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ふわふわふわふわ
体が浮いてる感じ
…私、なんだっけ?


「おい」
『はい?』


真っ赤な髪の毛の
男の人が私の顔を覗いている


『あ、晴矢だ』
「寝ぼけてんのか」


ピンッとデコピンされて
朦朧な意識がはっきりとする
……デコ痛い。
痛みを和らげようと擦る


「着いたぞ」
『あ、へ?速っ』
「30分ぐらいかかっちまったけどな」


体力あるなぁ、やっぱり昔とは違う
昔は晴矢の事何でも知ってるぐらいだったのに今は知らない事ばかり。
少し、胸がモヤつく


「部屋、何番?」
『302だよ、何で?』


私の問いかけに晴矢は
マンションの中へ入って行く
……何で、無視す……!!


『あぁぁぁぁぁ!!、晴矢っ!下ろして!!』
「月子がいつになっても降りねぇから」


ニヤリと意地悪そうに笑う完全に忘れてた!!
寝ている時は別として、意識ある時に他人に見られたら嫌だ!!
しかもマンション、自分の家。エレベーターですれ違ったら……!!


『やー!嫌だっ、やめて!ばか、ばか晴矢!』
「聞こえねー」
『すみませんすみませんすみませんっ!!』


バタバタと足を動かし抵抗しているとエレベーターの前で下ろしてくれた。
危なかった……。


「で、言うことは?」
『うー…ありがとーございましたっ!』
「宜しい」


あんだけ嫌がらせさせといて当然の様に聞かれるとムカつく…けど、ここまで私抱えて走ってくれたのは有りがたいからね。
だけどフフンと鼻を高くしてる晴矢は物凄く腹立つ


「明日、迎えにくるからな!」
『えっ…晴矢の家って遠いんじゃ……』
「細かい事気にするなって、
じゃーまた明日な月子。」
『あ、うん……』



晴矢が手を振りながら、
走ってる姿に私も振り返す
気にするなと言っても…ここから晴矢の家まで距離、結構あるような
でも、明日も朝から会える学校では風介とヒロトにも会えるかもしれない。

楽しみだな。




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