ベランダに積もった雪を見て私が雪だるまを作ろうと思わないことがあろうか、いやない。


「なぁ玲莉、お前さっきからベランダでなにやってんだ?風邪引くぜ?」


私がずっとベランダに居るのが気になっていたのか、エースが窓を開けた。


「大丈夫。もうちょっと待って。……よし出来た!」
「何が?」


立ち上がりながらくるりと振り返って、私の手のひらの上にあるものをエースに見せる。


「ジャジャーン!!雪だるまならぬ雪マルコ!」
「ブフッ!!」
「どう?なかなかだと思わない?」
「おまっ、最高!マルコそっくりじゃん!」


私の手のひらに乗る、バナナの皮を頭に被った雪だるま。通称雪マルコ。
エースは雪マルコの出来の良さに笑いが止まらないようで、体を丸めて笑っている。どうやらかなり気に入ってくれたらしい。
笑いすぎて息が出来ていなかったのか、エースは肩を上下させながら息をした。


「どうせだからそいつ飾っとこうぜ。今日はマルコの奴帰ってこねぇみてぇだから」
「そうなの?じゃあ今日は雪マルコがマルコの代わりだね」


窓を閉めて、ダイニングのマルコの場所に皿に入れた雪マルコを置く。


「今日一日よろしくね、マルコ」


翌朝帰ってきたマルコにこっぴどく怒られたのは言うまでもない。


一日マルコ

(あー、マルコおはよー。…あれ、マルコ背縮んだんじゃねぇ?)
(エース、それはマルコじゃないよ雪マルコだよ。オリジナルマルコはこっちだよ)
(…マルコが二人?)
(よし、エースそこに直れ)





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バーゲンのテレビCMで、「犬がバナナの皮を踏んづけて転んで、そのバナナの皮が犬の頭に乗っかる」っていうのがあって、
そのバナナがあまりにもマルコの髪型に似てたから、つい。

雪エースも作ろうと思ったけど黒ゴマがもったいない

タイトルは一日局長みたいなノリで





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