NARUTO | ナノ


「ねぇねぇなまえ〜」


顔の前で両手を合わせて私の名前を呼ぶナルト。こういう時の彼は必ず何か頼む時であることを私は知っている。


「ヤだ」
「そんなこと言うなってば」
「ヤだよ〜だ」
「なまえ様神様仏様女神様〜」
「女神様ではあるけど、ヤーダ!」
「ええ〜!そんなひどいってばよ」


ナルトは単純だから、一度味をしめたら絶対ねだってくると思ってたんだ。やっぱりまだナルトには早かったかな。


「もーあんたはちゅうするとすぐ次に進みたがるんだから!」
「な、なんでバレて」
「ナルトの考えることなんてお見通し」
「なまえってば暗部に向いてるかも」


馬鹿言わないでよ、忍なんて全然興味ない。それに私が分かるのはナルトの事だけだもん。


「ナルトだったら私影分身使われても本人当てる自信ある。フフン」


とか余裕ぶってたらすごい速さで私の隣に来てほっぺにちゅう。ナルトあったかーい。


「なんでほっぺ?」
「だって、そんな、なまえが嬉しいこと言ってくれるからだってば、」


だから今日はほっぺで我慢する!とか可愛いこと言ってる。どこの会話にそんな喜ぶポイントがあったのか意味不明だったけど、思った以上に私もナルトにくっつきたかったみたい。



不機嫌な横顔にくちづけ
(我慢できなくなったのは私の方だったりして、)



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