NARUTO | ナノ


空は青い。
今日も青い。
明日も…



一緒に住みだした日も
初めてキスをした日も
同じベットで夢を見た日も



お前が部屋を出て行った日も…



「なんであたしがご飯作らなきゃいけないのよ!」



文句言いながらいつも作ってくれた。



「いいだろー!今度はオレが作ってやるよ!」



ため息つきながら"いつもそれだ"と呆れ顔をしたお前。



それでも、他の誰でもないオレの為に作ってくれた。



特に日曜の朝は決まってアレが出てきた。



朝というか昼というか、そんな時間に起きるオレを起こすのはいつも甘い香り。



なまえがシカマルを好きなのは気付いてた。



それでもお前はオレを選んでくれたんだと思った。



シカマルの結婚式
わざと怪我をして行かないと言った。



隣に居たなまえは、今にも涙が溢れてしまいそうで。
そんなお前を連れて行きたくなかった。



なまえはオレにありがとうって言った。



「キバ優しいね」



終始浮かない顔をしてたお前がようやく笑った。



でも、オレはお前の為にしたんじゃねえ。



なまえをオレのものにしたくてやったんだ。



最低だろ?



それでも空は青くて



お前の顔もすっかりと晴れていた。



シカマルが別れたと聞いて部屋を飛び出したお前を追いかける気にはなれなかった。



これも。
これもお前の為じゃねえ。



自分が傷つきたくなかっただけだ。



遠くで聞こえた悲鳴。
後に騒ぎ出す木の葉の街。



すべてがオレの後悔。



なんで一人で行かせた。
傷ついてもいいだろ、傷なんか治るだろ。



こんなことになるぐらいなら。



なんで一人で逝ったんだ。



そんなオレを嘲笑うかのように
空はまた青かった。



空は青い。
今日も青い。
明日も・・・



シカマルが好きな空に
お前が昇っていった日も・・・



今度はオレが作ってやるよ。



初めてオレがお前の為にしてやるんじゃねーかな。



日曜の昼は楽しみにしとけよ。



いつもと同じ空の下で
夢の途中のお前を起こす。




それは甘いホットケーキ









お前のようにはうまく出来ねーけど。




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