俺たちがそいつにあったのはまだ俺たちが町中で腐ってた頃だった。
昼間の学生が学校に行ってる時間にそいつは制服でふらふら歩いてた。
「…なんだあいつ」
「俺らと一緒じゃない?」
するといきなりそいつがこっちを向き、目が合う。
俺たちとたっぷり10秒視線を合わせてからそいつは興味が無さそうに目をそらして人混みに消えた。
なんだあいつ。
「…気になってる?」
「ばっ、なってねぇよ!!」
そのときの俺たちは近々またそいつに会うことになるなんて思っても見なかった。
運命の歯車が回り始めた。
[すのぅふれいく]