事の発端は今から約3ヶ月前。
彼女はオカルトとかそういう類のものにハマり始めた。
病的なまでにはハマっていなかったし、女は元々そういうものが好きなんだと勝手に腹の中で決めつけていた俺は、当初は何も言わなかった。が、しばらくしてそういうワケにはいかなくなってきた。
ある日、いつものように仕事から帰ってきた俺を迎えたのは、手を使わず包丁を操って料理をする、彼女の姿だった。
聞くと、俺に見つからないように訓練してたら、超能力が使えるようになったとのこと。そう説明した彼女の顔は誇りに満ち溢れていた。
ぶっ飛んだファンタジー的展開に、俺は当然ながらある種の恐怖感に襲われたわけで。この空間が夢なんじゃないかと、俺と彼女の頬を交互に叩いたりつねったりしてみた。が、「痛い!」という言葉と共に、数メートル離れた所からクッションが飛んできただけで、現実は現実だった。


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